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[コメント] モダンライフ・イズ・ラビッシュ 〜ロンドンの泣き虫ギタリスト〜(2017/英)

音楽バカに徹して生きてきた男が、彼の音楽バカゆえに愛想を尽かした女をいかに取り戻すか。その成功のために男は人生を賭けた変革を試みるが、その方法は間違いすぎていないか。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







シロウト臭い脚本は男をどん底に突き落として観客をも巻き添えにするが、そんな事件を治めるために男を生まれ変わらせ、見事恋の炎がふたりを包み込むが、果たしてそれで良かったのか。確かに男は人生即ロックというダメ人間だが、彼にとって最愛の女を呼び戻すためにはロックなど捨ててもいいものだったのか。ラストに現われる主人公はまるでロボトミー手術でも受けさせられたのか、健康な顔の微笑み男と化していたのだが、俺には気色悪くて仕様がなかった。女のためには何でも捨てる。その意気やよし。だが、そのために自分らしさを棄てるのではぶち壊しだ。こんな酷い結末をもってハッピーエンドと呼ぶスタッフの教えなど俺は聞く耳をもたない。ヒロインの恋人になった男も、なんでヒロインのことを熟知したかのように身を引くのか。友人や学生たちが豹変してふたりの恋を温かく見守るのも、ご都合主義以外の何物でもない。正直な話、映画スタッフがひとりの監督の独裁に屈していたのならまだいいのだ。こんな迷作の代表クリエイターだけを黙殺すればいいのだから。

(評価:★2)

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