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[コメント] Miss Peach ミス・ピーチ(2005/日)

ミスコンを舞台に、1人は天真爛漫に生きる。1人はあの手この手で闘志を燃やす。女性監督視点のゆるいコメディだが、そんな女達のドタバタや濃厚なキャラ(特に同居人のゲイ)がおかしく、話も上手くまとまっている。天真爛漫な作品だ。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
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ミスピーチであるミキ(林由美香)が主人公で、彼女を軸に話は進行していくが、サキエ(薫桜子)の存在も存在感が抜群で良い具合にプロットに絡んでくる。“巨乳は桃の甘み”というサブタイトルでありながら「林由美香ってせいぜいAかBカップだよなぁ〜?」と思っていたが、ここで彼女の存在があるわけか。そして、林由美香が小さな胸をバカにされたり気にしてみたりと、自虐的な意味合いが含まれていることにここで初めて気が付く。そんなミキとサキエが対の存在で描かれていくところは1つのおもしろさ。ミキの過去や恋愛はどちらかというとスパイスのようなもので、やはり核となるのは彼女の天真爛漫であるけれど常に前向きな生き様。最終的に天真爛漫という言葉がぴったりの作品に仕上がっていた。

キャラクターが濃厚。邦画にありがちな演出だが、どうしてピンク映画だと妙にしっくりくるのか(笑)。特にますだいっこう演じるゲイの同居人はおもしろすぎた。気になって調べてみたらゲイ作品にも出演している人らしい。なるほど。

林由美香の遺作ということだが、そんな悲しいことを思い起こさせない純粋で素晴らしい彼女の演技が見られると思う。ピンク映画界にとっては偉大な損失なのかもしれないが、彼女が残した功績は、こうして作品としてずっと残ることだろう。

(評価:★4)

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