[コメント] ボーダレス ぼくの船の国境線(2014/イラン)
戦火に晒された国の民なればこそ、人間の組織を敵視し個々人の善意を重視する。そして言語の壁を越えて結ばれる人々の交歓を夢見、性善説に身を委ねる。だが、アスガリはそのはかなく消えるに至る希望に気づいていたのだろう。画面からフレームアウトする主人公の物憂い顔の残像は、善意の少年もまた絵空事と語るかのような深読みを許すかとも思われる。
(水那岐)
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