[コメント] 007/オクトパシー(1983/英)
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前作『ユア・アイズ・オンリー』では非常にハードな展開を見せていたが、今回はやや元の路線に戻ったようだ。結構バランス的には良かったんじゃないかな?
特にムーア・ボンドに特徴的な笑える要素がかなり。インドだけにヨガの行人を使ったギャグが結構笑える。針のむしろを指して、「儂のベッドだぞ」とか…
でも、一番面白かったのはボンドの奇声。今回はよくボンドが叫ぶ。死体に偽装したボンドがむっくりと起きあがる時「ムァハハハア〜」と大声で笑ってみたり、ジャングルで蔦を使ってのジャンプで「アァ〜アア〜」と叫んでみたり、列車を使ったアクション部分で敵を驚かすために「ムア〜」とか叫んでみたり…笑えるボンドって、やっぱりこの人だからこそだ。
それに、今回キャラとして立っていたのはボンドよりオクトパシーに率いられる謎の女性集団(ボンド・ガールならぬボンド・ビューティーズと呼ばれる、世界各地から集められた美女集団)だった。ここまで“強い女性”を描いたのはシリーズでは最初だろう。そういや『黄金銃を持つ男』に続いてボンド・ガール(ガールって言うのはちょっと抵抗あるけど)オクトパシー役のモード=アダムスは脂の乗りきった演技を見せてくれていた。あるいはムーアが大分肉体的に衰えてきたから、それをフォローするためだったのかも。
そうそう。シリーズ定番のQ(リュウェリン)との掛け合いは本作も楽しかったが、意外なQのプレイボーイぶりが見られたのはなんか嬉しい。
ちなみに本作の公開は皮肉にも初代ボンドであるショーン=コネリーのボンド復帰作『ネバー・セイ・ネバー・アゲイン』と同時期となった。話題性で言えば負けていたが、やはり新作と言うことか、興行成績的には圧倒的に勝利したそうな。
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