[コメント] ラスト・タンゴ(2015/独=アルゼンチン)
タンゴという不可解な舞踏音楽は、月並みなジャンルの舞踏が愛情と好意をダンスの糧とするのに対し、むしろ憎悪こそが完成度を上げる要因となる不思議をともなう。マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスのパフォーマンスは軽蔑と呪詛によっていやが上にもキレを増す。芸術は得てして人間性と反目する、という事実は面白い。
(水那岐)
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