[コメント] 虹立つ丘(1938/日)
凸ちゃん映画はどれも最強と云わざるを得ず、本作など中学生が書いたような呆れたシノプシスだが、持前のガラッパチを如何なく発揮して愉しい作品に仕立てている。「クジラは山に登れないもん」。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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筋は余りにも馬鹿馬鹿しく『王将』はまぐれ当たりだったのかと大いに疑わせるが、関東大震災で別れ別れの親子、とは虚をつかれるものがあり、当時はそんなことも多かったのだろうと思わせる。ホンは冴えており、コマ目なギャグが良好、鞄壊す怪力岸井明の悩む知恵の輪が最後に解けるという収束は鮮やかだった。演出は肝心の凸ちゃん崖転落の手抜きが致命的(よく死なないものだ)だが、他は中篇を流暢に纏めている。二段重ねのビックリ箱がいい小物。
舞台である箱根の強羅ホテルは37年竣工。バウハウスなモダン建築として有名、原作者は当時、箱根登山鉄道株式会社の事業課長としてこのホテルの建設を担当したとのこと(全部Wiki)。従業員をすぐクビにしたり、お客に指摘されてすぐ復帰させたりと、今なら顰蹙ものであるが、当時としてはこれで顧客第一としてPRになったのだろうか。あと、ハイキングだけに登場する著名俳優たちは何だったのだろうか。
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