[コメント] 放浪記(1935/日)
原作の破天荒からは遠いが小さいながらも纏まっており、佐藤慶にやたら似ている藤原釜足の純情が印象に残る。ナルセ版のホンは(菊田一夫の終盤を除いて)ほぼ本作のコピー。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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あとは女の鉢合わせに布団かぶって寝ちゃう滝沢修の情けなさと細川ちか子の粋な対応の件もいい。ここで乱痴気騒ぎを起こした凸ちゃんに対して、夏みかん剥いている夏川静江は好対照だった。彼女と堤真佐子の、決して美人とはいえないコンビは本作の世界に似つかわしい。夏川が浮浪者に財布の金全部あげちゃって、するとご褒美のように藤原と再会する、という展開や、両親が浜辺を行商する想像の件も印象に残る。家も持たずに行商という人生はどんなだっただろう。崩れた役柄の英百合子もいい味で流石。
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