[コメント] アナと雪の女王2(2019/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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私が中高生のころ、「月刊歌謡曲」という歌本を毎月買っていた('82〜'86ぐらいまで)。そのなかに「メインEP批評」という、評論家による人気曲の批評が書かれたコーナーがありました。「えぇ?そんなに悪いの?」と思うこともあれば、「そうだよね、納得」と思うこともあり、ライターさんによって書き方は違うが、それが毎月楽しみでした。(私は知らなかったんですが、2011年まで刊行されていたんですね。)
その中に聖子ちゃんの「時間の国のアリス」を取り上げてました。実はこの曲、私の中では「?」な曲でして、それまでの聖子ちゃんの曲は、シングルはもちろん、アルバム曲、B面曲まで、「いい曲だなぁ」と感じるものが多い印象でしたが、初めてラジオでこの曲を聴いたときに「?」と感じまして。その時のラジオMCも、「あれ?」と違和感を口にしてました。その疑問を引きずったまま、「月刊歌謡曲」を読んだら、「論理的だが、魅力的ではない」という批評が書かれていて、もちろん感じ方は人それぞれなんですが、私にはようやく胸のつかえが取れたのでした。
長々と話がそれましたが、この『アナ雪2』を見た時の印象が、まさにこれでした。「論理的だが、魅力的ではない」
続編を作るにあたり、とって付けたようなものにならないように、いろいろ考えられていたと思います。それが「なぜエルサだけ力を持っているのか」ということの解き明かし。その途中で、アナとエルサの両親の出会い、そして最期の物語、精霊たちとの出会い、エルサの持つ氷の力の理由などが描かれる。そして歌も「1」よちも多く、楽しめる内容になっていたと思います。じつに「論理的」に組み立てられた物語。
しかしなんというか、「魅力的」ではなかった、これが私の感想です。「1」と比較して、でもなく、「2」単体としてみた時です。冒険の連続で、アナやオラフにも活躍の場が多く、王国と森の人々との諍いを止めるべく頑張ります。エルサの冒険は「アベンジャーズか?」みたいな例えをされてましたね。
そしてエルサは精霊の森に住み、王国はアナが即位する、という結末になりました。それらのストーリーはよくできてたと思います。クリストフはスベってたけど。そういった「姉妹愛」に頼らない、エルサの「自分の居場所」を見つける為の物語は、とても論理的に正しい。そうなんだが、私の心には響かなかった。ミュージカル好きな私だが、歌もそんなに心に残らない。「1」は小さい女の子たちに絶大な支持を得ていたが、今回はちょっと歳上の人向けなのかな?それでも5年経っているから、成長した女の子たちに届けばそれでいいのかもしれない。
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