[コメント] ザ・ファミリー マフィア血の抗争(1973/米)
本作も相当に面白いマフィア映画だ。画面のルックも話もまるっきり違うんだが、やられたらやり返すというシステマチックな世界の描き方と、歯車の一部として配置される人間たちと、多種多様な暴力描写の乾いた感覚が北野武の『アウトレイジ』に驚くほど似ている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ロバート・フォースターがイタリアへ資金調達に行ってガレージで殺害される場面、末期の酒を飲む際のタメが素晴らしいと思う。胸の内に何が去来し、何を想ったのか。それらを提示したりせずカメラはそのままバストショットで男を持続的に捉え続け、遂に男は酒を飲む、と。この引き伸ばされた時空感覚。或は部屋に入ったエンジェル・トンプキンスと鏡に映ったフォースターとを同一画面に捉え、切り返して部屋の全景を見せたときの驚き。
こうした細部の、各ショットの迫力では『ゴッドファーザー』以上の傑作だ。ぜひともオススメしたい。
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