コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 再会の夏(2018/仏=ベルギー)

戦争によって、世の中のすべてに絶望した男を描いた、気品と格調のある反戦映画の秀作。
シーチキン

謎めいたはじまりからの展開は、やや陳腐に感じられるところもあるが、悲惨な戦場の現実が人間を踏みにじる様は心に突き刺さる。

たまたまだが1917年10月のロシア革命を描いたジョン・リードのドキュメンタリー「世界を揺るがした10日間」を読んでいたところだったので、戦場でのブルガリア兵たちとの顛末には、納得とともに無残な衝撃があった。(その本にはロシアの10月社会主義革命の推進力の一つとして、第一次大戦の終結、和平を心底、のぞんだ下級兵士の姿があるのだ)

そのインパクトがあるからこそ、本作にずしりとした重みを感じるのかもしれない。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。