[コメント] ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(2019/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』で監督を務めたジョンソン監督が次に選んだ作品は純粋な推理作品だった。しかも原作なしのオリジナルという近年では珍しい話に仕上げた。
一時期ミステリー作品が映画界を賑わせた時代はあったが、それは相当下火になってる。日本では定期的にまだ作られているけど、ハリウッドでは推理映画がとても少なくなってしまった。特に残念ながら原作なしのオリジナル作品はほぼ無くなってる。
空白期だからこそ本企画が通ったということなんだろう。よくこんなのがこの時代に出来たと思う。しかし、何というか、すごく観ていて心地が良い。
映画の楽しみ方はたくさんあるけど、意外性を持つ物語を観るのが面白いというのは確かにあって、それを満足させてくれる最大のジャンルはミステリーだろうと思う。
特にミステリーでも、映画で展開する作品だと、リアルタイムで事件が進行していくのが楽しい。本作の場合も、視聴者に対しては比較的簡単にハーランの死の真相は明かされるが、その後で丁々発止のやりとりと、現在進行形で起こる殺人事件に、推理劇が展開していく。一つの謎の種明かしは最初に提示されるが、以降に起こる殺人事件や放火事件、それにブランを雇った人物は誰なのかとか、その辺が分からないので、緊張感を持ったまま観ることが出来た。
強いて言うなら、風呂敷のたたみ方が見事すぎて、あまりにコンパクトにまとまってしまったのが難点というか。オチがあっけないので、もう少し引っ張って欲しかったかな?と言うのが正直な感想だな。
ただそれ以上に本作はヴェテラン俳優が多く出演してるために、その姿を見てるだけで楽しいというのがある。映画好きな人だったら観て損な気にはならないはず。実際これだったら劇場で観るべきだったかと思える出来だった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。