[コメント] ハッピー・デス・デイ(2017/米)
いろんな要素が入っていて、嫌味なく融合してる。ジャンルは何になるだろう?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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近年結構増えてきたループものの一本だが、その中でスマッシュヒットを取ったホラー作品。
ありがちな設定の話だが、ループで着実に謎を一つ一つ解いていくし、本当の犯人を分からなくする迷彩もしっかりしているので、着実な作品だとは思う。ただ概ねはだいたい似たパターンで話も展開していくし、ただこれだけだと凡百なありがち作品で終わる。単なる謎解き作品だけだとここまでヒットはしない。
ではヒットの要因が何であるのかというと、単純に言えばキャラが立ってること。ここに尽きる。劇中でちょっと言及されているのだが、この造形は『恋はデジャ・ブ』(1993)のもの。
つまり、腹持ちならない性格の主人公が同じ時間を繰り返してゆく内に自分自身のこれまでの人生を反省して、自らの努力で正しい人生を歩む時に解決策が見えるというもの。だから主人公は二面性を重要視する。それがうまくはまっていたことが本作のヒットの要因となる。ホラーでありながら、しっかりビルドゥングス・ロマンになってる点。
本作はサスペンススリラー作品だが、ホラーを観てるつもりでいつの間にかサスペンスになっていて、SFになっていて、最終的に青春賛歌に終わる。その形式でもちゃんと作品として成り立つ。目の付け所が良かった。
それで点数が伸び悩んだのは、どうしても『恋はデジャ・ブ』が頭をよぎって、それが邪魔をした。オリジナルを観ていなければ本作の点数は跳ね上がっていただろう。
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