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[コメント] 女醫絹代先生(1937/日)

花形選手』『淑女は何を忘れたか』『奥様に知らすべからず』に本作と、1937年に松竹大船は傑作喜劇を連発している。盧溝橋事件に発狂した具合か。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







美人の絹代先生開業で下心のある患者が行列という状況の下、ドリフとキャンディーズみたいなコントが延々展開される前半が実に下らなくも愉しい。「先生が触ってくださるだけですぐ治りますから」。水島亮太郎谷麗光のブルジョア親子が阿呆らしく、東山光子のロイド眼鏡がキュート、マンボの主題歌もキュートである。

旧家の対立と和解という主題はシェークスピア喜劇のように壮大、最後に仲良そうに新しい医院の看板を愛でる坂本武吉川満子、良かった良かったの収束。ただこの和解、佐分利信が云い出すのだが、これに母親の吉川が「お前は家長だから好きなようにしなさい」と投げやりに答える件がある。ああ、旧民法下の家長制度、良きにつけ悪しきにつけ家長が決めるのだ。また、この科白には、賢い吉川が家長制度を上手く利用しているというニュアンスもある。こんな処に驚きがあった。

(評価:★4)

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