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[コメント] マチネの終わりに(2019/日)

舗道の石の椅子。この冒頭カットはNYで、石田ゆり子がコンサートへ向かう場面だと、後に分かるが、本作には印象的な椅子が何度も出て来る。福山雅治が演奏会で座る椅子にも繋がっていると思える。
ゑぎ

 最初の演奏会シーン導入部、客席の上を移動撮影するのだが、これはいい。クレーンか?ドローンか?だとしても、舞台までワンカットで移動するようなことをしないのが、奥ゆかしくていい。同じような導入部の演出として、パリの最初のカットが、セーヌ川を行くボートの俯瞰、というのも驚かされる。いずれも、ちょっと日本映画らしからぬ感覚だ。云う迄もなく、海外ロケは全般に手慣れたものだと感じる。

 もちろん、本作は音の映画なのだが、福山の奏でる音楽以上に、ドラマ部分のオフの効果音が印象に残る。パリのアパート周辺。エレベーターのシーン(パリと東京の2回)。大崎のバス乗り場と福山のいる病院がクロスカッティングされる場面での雨と雷。

 全般に石田の顔演技が好きになれない。福山の慟哭も見苦しい。桜井ユキの奇妙な顔面が良いアクセントになっている。

(評価:★3)

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