[コメント] スケアリーストーリーズ 怖い本(2019/米)
スモールタウンもの。秋。紅葉。ハロウィンの日。スモールタウン映画は、やっぱり、秋がいい。またオープニング(及びエンドクレジット)の音楽がカッコいい!
主人公のステラは父親と二人暮らし。彼女の部屋には怪奇モノ映画のポスターがいっぱい貼ってある。トランシーバーで、友人のオギーとチャックと会話する。オギーはピエロ、チャックはスパイダーマンに仮装する。チャックの家には、お姉さんルースがいる。オギーは皆からクラウンと呼ばれ、からかわれる。ピエロとクラウンの語感の違いが分かる。ピエロはいくぶん文学的な高尚な響きがあり、クラウンは差別的な言葉ということか。ステラたちは、ドライブインシアターで、スパニッシュ系のラモンと出会う。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が上映されており、今年のベストと云う。彼らが主要キャラクター。
「サラの呪い」の言い伝えがある、町外れの古い屋敷に入ってから、プロットが走り始める。地下のサラの部屋。オルゴールと本。チャックが見る、老婆と犬のフラッシュバック挿入が効く。ステラは「サラの本」を家に持ち帰る。この本が本作(映画)のタイトルだ。スケアリーストーリーズは5話ほどあるのだが、実は、ほとんど怖くない。ただし、一話目の案山子のハロルドの造型や、夜のトウモロコシ畑の中でのカット割りなんかがいいし、三話目のルースの頬のニキビ(赤い染み)の顛末はよく見せる。四話目のマシュマロマンのオバサンのようなお化けや、五話目の、ジャングリーマンと呼ばれるクリーチャーになると、スケアリーというよりは、笑わせようとしているとしか思えないのだが。
ラスト、山間の道をステラの父親が運転する車が走り、その横を列車が並走する大俯瞰カットを持って来る。この演出のこだわりはいい。
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