[コメント] 博士と狂人(2019/米=アイルランド=仏=アイスランド)
映画を見終った人むけのレビューです。
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マイナー(ショーン・ペン)は元米陸軍の軍医。戦場でアイルランド系の脱走兵に焼きゴテを当てるという役割を担わされたことがあり、その体験が精神的な傷害として残っている。この時の脱走兵が恨みから自分を殺しに来るという幻覚に悩まされているのだ。ある時、自分の身を守るためという妄想が高じて、一般市民を射殺してしまう。たが裁判は精神異常を理由に無罪。ただ、無罪=放免ではなく、医療刑務所みたいなところに収監され、そこで精神科の治療を受けることになる。
画面演出が下手というのはそうかもしれない。イライザ(ナタリー・ドーマー)がドアを開け、夫へ向けてマイナーが発砲したとき、僕はイライザの表情が変わるのを観て、彼女が撃たれたのかな(そういう悲劇かな)?と思わされたから。でも、高い教養と倫理観の持ち主(マイナー)が、それ故に精神を病み、それが快癒することなく、良くも悪くも変容する様を、本作品で見せられるとは思っていなかっただけに、面白かったです。そんな幻覚から人を殺したり、未亡人(イライザ)からは許されたのにその事自体が彼を苦しめた(*)り、挙げ句の果てにチ○チンちょん切っちゃったりなんてことが、臨床的にあり得るのかどうかは知識がないので分からない。しかし、人間の精神て奴はそんな働きをすることが、あるかもしれない、ありそうだと、十二分に思わされました。僕なんかには、これこそ映画を観る醍醐味(の一つ)です。
*)男が愛に臆病だった、という描写でしたね。恋愛ドラマの不滅のモチーフ(の一つ)。お前は寅さんか、という。かぎりませんが。
辞書編纂モノ(というジャンルはあったかしら)としては、言葉の定義を「引用によって」行うということへの執拗なこだわりがやや分からない。「引用によっても」行うことができる、に過ぎないように思うので。言葉は生き物だから辞書の編纂に終わりはないてな「結論」をもったいぶって披露してたが、そんなの当たり前じゃん。としか思えないし。
80/100(22/8/22見)
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