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[コメント] 博士と狂人(2019/米=アイルランド=仏=アイスランド)

実録映画によくある、ドラマのない平坦なつくり。期待して観に行ったのにちょっとがっかり。おそらく編集がとてもだめなんだと思う。
月魚

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







エピソードを並べただけで、登場人物の動機がまるでわからない。メル・ギブソン演じるジェームズ・マレーはどうして辞書編纂を志したのか、途中、家庭を顧みない夫に愛想を尽かしかけた彼の妻はどうして心変わりして理事会に直談判に行ったのか等々、マーキュリー計画に携わる黒人女性を描いた『ドリーム』と同じもやもや感がずっと続いてました。

そして編集のダメさという意味では、最後に妻がすっと消える場面、まあお約束なので「先に亡くなったんだな」とはわかるけど、その後、妻抜きで家族団らん的シーンも出たりして、なんだか全般的に意図が見えないのです。うーん。

あと、「博士と狂人」というタイトルから(天才と狂人は紙一重という言葉からの連想で)ジェームズ・マレーも、ショーン・ペン演じるウィリアム・チェスター・マイナーも、どちらも博士で狂人と解釈したくなりそうですが、そもそも原題は「The Professor and the Madman(教授と狂人)」なので、そういう含意はないかと(原作者が意図しないほのめかし、という意味であまり良い邦題ではない気がする…ま、原作タイトルも日本語訳は「博士と狂人」なので、そっからの問題ですが)。

(評価:★3)

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