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[コメント] 福来町、トンネル路地の男(2008/日)

疑似「目」の男と疑似「口」の女の表情は半分しか見えない。二人に施された手描きのアミ線が激しく揺れ動く。その蠢動は動きたくても動けない者のもどかしさに見える。静と動の狭間に浮かぶ引きこもり的孤独。切なくも互いを理解する出会いに、ほのかな希望が滲む。
ぽんしゅう

物語のポイントとなる「福助人形」は、この後の『嘆きのアイスキャンデー』(2009)や『こたつ魔人』(2012)、『音楽』(2019)にも登場する。岩井澤作品にとって手塚治虫の「ヒョウタンツギ」みたいなものだろうか。

(評価:★4)

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