[コメント] マーティン・エデン(2019/伊=仏=独)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
劇場公開されたばかりの『野生の呼び声』の原作者ジャック・ロンドンの自伝的小説「マーティン・イーデン」の映画化。米国人の作者で、舞台も西海岸だったが、それをイタリアの監督が映画化。なので、「マーティン」ではなく劇中ではイタリア読みで「マルティン」と発音してましたね。
で、主人公マーティンは、イケメンの船乗り。まったくの無学で、教養もないが、ふとした出会いで、美しい少女エレナと出会う。身分違いの恋にエレナの両親は眉をひそめるが、若い恋は止まらない。彼はエレナに近づくために本を読み始めるうちに、作家を目指したいと思う。
しかし無茶な挑戦は実を結ばない。マーティンも無謀だが、エレナも世間知らずだ。そんな二人の恋はうまくいかない。そんな中でマーティンは老人ブリセンデンと出会う。老人との出会いは、マーティンに成長を促した。やがて訪れる悲しい別れ。涙に暮れるマーティン。
そこから、そこから突然話が「飛ぶ」。いきなりマーティンは「大先生」になってしまった。酒に酔い、薬にも手を出し、しまりのない眼をして、危険な佇まいになってしまった。いきなりどうなった?なにか見逃した?そこが唐突にもほどがあり、急に映画がつまらないものになった。
主人公のマーティンを演じるルカ・マリネッリ、ふてぶてしい大柄な男前、どっかで見たなと思ったら、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』の悪役俳優さんでした。そしてマーティンの義兄を演じたマルコ・レオナルディは、『ニューシネマ・パラダイス』の青年時代のトトを演じた俳優さんでしたか。あれから30年以上たってるんだから、おじさんになるよね。
老人ブリスが出てきたあたりで、「社会主義」の話が色濃く描かれていた。文学とは無縁なものの気がしたが、これは作者ジャック・ロンドン自身の体験からきているのでしょうかね?
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。