[コメント] カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019/米=ポルトガル=マレーシア)
ラヴクラフトゆかりの地名「アーカム」の外れの森が舞台。地球外生命体(と云って良いと思うが)によって翻弄され破滅に向かう、ニコラス・ケイジの家族(夫婦と二男一女の5人と犬とアルパカ達)の話。
これが、全体に安っぽいながらも、見世物的に興味を繋いでなかなか悪くない出来だ。後から考えると、機能しない設定や挿話も多々あるのだが、見ている最中は余り気にならない。例えば、長女ラヴィニアの儀式趣味だとか、森の中の隣人、エズラの役割だとか。一体何だったんだろう、というのは見終わって感じるところではありますが。
また、8本足の紫のカマキリは『パンズ・ラビリンス』を思い出した。これが目立っているが、その他にも赤い植物などを含めて、地球外生命体の本体、あるいは本筋の作戦との関係性が描かれず、映画として良く言えば画面のスペクタキュラー(言い換えれば、こけおどし)としてのみ機能させているように思える。
あと、帰結に関しては、全くの混沌の中に終わってしまった方が良かったんじゃないかと思う(というか私の好み)。誰一人助からず、というか、助かったかどうかも不明なまゝで閉じてしまった方が、という意味です。さらに、俯瞰で破壊された規模を見せてるのも、世界観が矮小化されたように感じた。
尚、ラヴィニア役のマデリン・アーサーは、とても魅力的。将来に期待大。
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