[コメント] アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち(2014/米)
「Hearst」というのは新聞王で有名なハースト等の人名、若しくはカナダ・オンタリオ州の地名くらいしか意味が無い様だ。なので「Stonehearst」も地名だと思われる。☆3.3点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「Asylum」は収容所・療養所。しかし「Stonehearst」の綴りは一見して「stone-hearted」を連想させる。「石の(様な)心」即ち「非情・無情な、血も涙も無い」という意味になる。
エドガー=アラン=ポーの原作は未読。エドワード(ジム=スタージェス)が精神病院を訪れる最初の件から、物語は『シャッターアイランド』臭を醸し出し、この儘すんなり話が進む訳が無いと思わせる。だから話としては意外な展開を楽しむというより、エドワードとラム(ベン=キングスレー)・イライザ(ケイト=ベッキンセイル)等のパワーバランスの危うさを愉しむ映画であろう。
嘗て精神医学のジャンルでは、健常人には行なう事の無い実験的且つ非人道的「治療」が数多くなされていた。電気ショックしかり、ロボトミー手術しかりである。健常人は精神病者を忌避するだけでなく、恐れ、迫害していた。マイケル=ケインという危うい名優が、「正常」の「異常さ」を際立たせる。エドワードの正体には思い至らなかったが、明かされた所で全体のバランスの中では大きな衝撃にはならなかった。しかし当然、彼の行動の意味づけは変わってくるだろう。
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