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[コメント] 花束みたいな恋をした(2020/日)

現在の恋人たちの気持ちの動きを上手く掬い取った、と書こうと思ったが、よく考えてみると、昔から有ったのだ、こういう恋愛物語は。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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二人は、物事の感じ方がよく似ていて、恋に落ちる。一緒に暮らすと、少しずつ少しずつズレが出てきて、最初の頃にはもう戻れない、というのは、昔からよく有る恋愛物語の1つのパターンだ。

その‘物事’が、その時代、その社会の特色ある物事になっているのだ。映画、小説、食べ物、暮らし・・・etc.。

そういう点からみると、絹の発言はいつも、今までの女性と違って、何事によらず自分の意見をはっきりと言っている。‘新しい女性’なのだ。

ただちょっと気になるのは、そんな‘新しい女性’の絹が、友達の中で浮いていることだ。 皆のように‘名刺集め’もしないし、そもそも結婚願望なんてないようにも見える。

という点を加味すると、本作は今の時代の中でも、最先端の女、絹を描いているといえる。最先端というか、いや、今の女性がなりたい女性ではないのか。

そしてそんな絹もいつかは、もう少し歳を重ねると、80%のところで妥協し結婚する?ようにも思う。その時麦との思い出は、「若い時の思い出だから」なんて言うのかもしれない。

とすると、やっぱり間違いなく、本作は昔から有る恋愛物語の1つになるのだろう。でも、このパターンの物語は、中身を変えて時代と共に作られ続けていくのだろう。

2010年代はこの作品なのかな。

(評価:★4)

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