[コメント] あの頃。(2021/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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『愛がなんだ』で注目された今泉力哉監督の新作。この監督の作品は明確な何かというよりも、じんわりと何かを感じさせるようなつくりになっているので、本作もまさにそんな感じですかね。とは言え、オタクと言われるようなくくりに踏み入れたことは今までないので、本質的な何かを理解できなかったら申し訳ないです。
まず本作は冴えないバンドマンの松坂桃李演じる劔が松浦亜弥にどハマりすることから始まります。 あややってめちゃくちゃ懐かしいですね。ハロプロって当時が全盛期(とか言うとファンの方には怒られるかもしれませんが、)だった印象があるので、全く無知な自分でも聴いたことのある曲が流れるのは少しテンションが上がりました。
劔がハマる瞬間の描写に関しては多くの方も触れていますが、あの目が輝きを持つ感じとか、終わってすぐCD店に駆け出したくなる感じとか、何かいいですよね。自分も某恋愛マンガとかをたまらず買いに行ったことはありましたが、サブカルとアイドルはちょっと違うのかな。まあでもどうしようもなく時めく感じは、まさにあの頃の懐かしさがあってよかったです。
ただ、本作はあややとかハロプロとかがどうこうって作品ではないと思ってて、要はそこから広がるコミュニティーの話なんですよね。
正直この作品に乗れるかどうかってそこにあると思ってて、同じ好みを持つ仲間として輪を広げ、そしてその内輪でのくだらないノリを楽しめるかどうかがポイントだと思います。 その主軸なのが恋愛研究会のメンバー同士の会話劇で、まじでしょうもないと言われたら否定できないんですが、間違いなくその瞬間は最高に楽しくて、ずっと続けばいいのにとか思うわけですよね。 しかし、時に人生にはいろんな変化があって、その度に過去を懐かしがって「あの頃はよかった」とか考えてしまうこともあるわけです。
道重さゆみの言葉通り、今が幸せで今が楽しく今こそが全盛期なんだということ。それを分かち合える仲間がいること。たとえケンカしようが浮気しようが、下品だろうが晒し者にされようが、そういう居心地の良さが感じられたらハマるでしょうし、理解できなきゃハマらないんでしょうね。
自分はちょうど中間ですかね。本作のキーマンであるコズミンのことも、最初はムカつきましたけど、段々憎めなくなってきましたし、でもその感じはわかるんだけどこのグループと一緒にいたいかと言われるとそうでもないなってのが気になってたのかもしれませんし。 というかそれよりりこの俳優さんまじでいい演技しますね。こないだ見た『すばらしき世界』もそうですし、仲野太賀は今後注目したいと思います。
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