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[コメント] 現代群盗伝(1993/日)

秩父困民党の再びの民衆蜂起が喪服の悶えと共に描かれ、瀬々の初期から継続するアナキスト志向が窺える。真面目に革命に取り組む葉月蛍が「世直し」の筵旗掲げてオーとやる掛け声がいい。真面目な女子はいいものだ。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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明治半ば、村で結成された借金党は明治政府を倒そうと画策して失敗し解体され、首謀者の三蔵は死刑を宣告されるが北海道へ逃げる。村には、悪い時代には三蔵が戻ってきてくれるという云い伝えが残った。で悪い時代になり、そこに現れた三蔵らしき坊主頭佐野和宏を「助けに戻ってきただ」と首謀者にするが彼は実は『河内山』風のただの酔っ払い。環境破壊企業と対決、筵旗を革新農民同盟全国大会に届けるべく東京へ向かう。みたいな話。

設定が面白く、後は濡れ場多めで展開は簡単だが、この設定だけで十分という気もする。濡れ場はいずれも熱心に撮られているが、熱演されるお寺の本堂がとても庶民的なガラス扉が背景にされていて低予算。二重橋前でもロケしているが、バンザイしてしまうのは妥協だろう、面白くない。神社の集会が酒宴になり「イッキイッキ」の掛け声が時代で、主題とダブルミーニングになっているのがバカバカしくて笑える。真面目に革命に取り組む葉月蛍が「世直し」の筵旗掲げてオーとやる掛け声がいい。真面目な女子はいいものだ。企業の男と一緒になって急傾斜地で農業をやっている収束。

(評価:★3)

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