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[コメント] 人生の高度計(1933/米)

邦題は、主人公のキャサリン・ヘプバーンがパイロットをしており、終盤で、飛行高度の記録に挑戦するところから付けられている。
ゑぎ

 本作は、ヘップバーンと、英国貴族の夫妻、コリン・クライヴ(『フランケンシュタイン』の博士!)とビリー・バーク(後年の『オズの魔法使』の良い魔女だ!)との三角関係を描いた映画だ。原題の『CHRISTOPHER STRONG』はクライブの役名で、映画本編はヘプバーンが圧倒的主役なので、これはどうも解せない。もともと原作小説が有名で、脚色すると、ヘプバーンの役柄を大きく扱うことになったが、タイトルを変更することのデメリットを嫌ったということか。

 当時としては珍しい女流監督、ドロシー・アーズナーの演出。撮影は、名手バート・グレノンだ。冒頭近く、ヘプバーンが運転する自動車と、オートバイが併走する夜のシーンでまず唸らせる。カンヌの別荘地で、ビリー・バークが窓から、画面奥、船着場近くのクライブとヘプバーン二人の抱擁を見る縦構図も見事だ。二人がニューヨークで一緒に過ごす夜の場面では、ベットサイドのランプに手をかざすカットで同衾を象徴させる。しかし、最も良いシーンは、バークが、ヘプバーンに対して、夫との関係を知りつつ、これからも娘の友達でいて欲しいと頼むシーンの切り返し(リバースショット)だ。なんて複雑な情感。この後、高度記録挑戦のための飛行に向かう。高度計の画面に二重写しで回想が入る。ゴーグル越しの目には涙。この辺りの演出はちょっとベタ過ぎると思ったが、エンディングの簡潔さはいい。

(評価:★3)

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