[コメント] 人生の高度計(1933/米)
フェミニズム主題で近年再評価された作品とのこと。アーカイブが充実していて過去作に容易にアクセス出来て、その読み直しが新たな思想潮流をつくり過去作自体も評価し直される。文化先進国は羨ましいなあと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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妻のビリー・バークは夫コリン・クライブを奪ったキャサリン・ヘプバーンに感謝を伝える。キャサリンを崇拝していた娘ヘレン・チャンドラーが現場を押さえて絶交を宣言したとき。「私が古風だから貴女にいてもらって良かった」と語る。妻は夫とキャサリンの抱擁現場をすっと前に見ていた(ボートの朝帰りの件。そのときふたりはもう逢わないと約束していたのだが)。元名パイロットのキャサリンは高度記録に挑んでカムバックし、高度計に二重写しになる彼女の人生を振り返って涙を流して事故死する。
これをどう考えるか、観客の皆さんはどう考えますか、という映画なんだろう。この妻は気が弱すぎるのか、果てしなく善人なのか。婚姻制度を否定する者なのか。夫を実はい愛していないのか。私の感想は、この人は感謝を伝えたとき、キャサリンは自殺すると知っていて、止めようとした、あるいは、死にゆく人への最後の機会に感謝を述べた、というものだった。
ここ以外に余り見処のない作品ではある。当時ホークスなどで全面展開されていた航空映画としては地味過ぎる(航空シーンにオリジナルはないのではないか)。序盤にバイクが滑る事故はスリリングだったが、それに見合う後半がない。娘の三角関係は浅いし、序盤の語り口は性急に過ぎた。キャサリン事故後のラストに記念碑が映るが、リアルな人物の話だったか。最後にラジオピクチャーのロゴが出る。
(評価:)
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