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[コメント] うなぎとり(1957/日)

うなぎとりに夢中になる子供たち、贅沢なひと夏の経験。望月優子さんが稀なことに終始白い歯を見せ続ける、多幸感溢れる教育映画。農村の光景がとても美しい。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







望月と首藤孝行の親子は家財道具背負って峠越え。引越しかと思いきやそうではなくて、村の繁忙期の手伝いに来たのだと判る。神経痛のお爺さんの代替。村はずれの小屋掃除してひと夏を過ごす。村の人はみんな義理堅いと歓迎。翌日から望月は田圃の草取り。

村の子供らは鰻取りをしている。胴という藁で編んだ細長い筒(金具で固定される)を綱かけて川に潜らせて、霞のなか早朝に収穫に来る。餌のミミズを取る。捕獲した鰻は穴の開いた木箱に入れて川に浸して保存。

大雨の夜、雨漏りで目覚めた望月親子は胴が流されないよう網を結い直し、早朝表で七輪で料理している処へ子供たちがやって来てお礼を云い、息子は仲間に入る。農家の岸輝子は、子供らの夏休みの鰻取りは古くからのしきたり、早起きになるし鰻は旨いと語る。

野良の昼休み、望月は村の衆から、よく働いてくれて助かった、息抜きに一日、子供らと海水浴に行ってくれと勧められて親子で参加。みんな鰻の売り上げを小遣いにしていて、昼食は海の家で豪華に喰らう。浜辺で荷物の番している望月を子供らが水泳に誘い、小遣い持ち寄ってスクール水着を望月のために購入、望月はレアな水着姿を披露して子供らと戯れるのだった。夏が終わり去る望月親子を子供らは見送って映画は終わる。企画近代映画、松竹歌舞伎座製作、教育映画配給。

(評価:★4)

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