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[コメント] 麻希のいる世界(2022/日)

本来「家庭」と「社会」は地続きなのだが、その中間点で停滞しているのが由希(新谷ゆづみ)なら、暴れまわっているのが麻希(日高麻鈴)だ。疎外感を核にした共闘はことのほか強固で、二人が作る負の磁場は"外側"にある「家庭」も「社会」も無化してしまう。
ぽんしゅう

当然、"外側”がなくなれば疎外感もなくなる。だから"外側”を消し去った二人の共闘物語は、帰る場所と引き換えに手にした危うい幸福感とともに"夢見心地”で幕を閉じる。

新谷ゆづみさんも日高麻鈴さんも、とても存在感があって今後が楽しみな俳優さんでした。『さよならくちびる』で二人を見初めた塩田明彦監督が書き下ろした映画というふれ込みですが、いいプロモーション映画になってますね。ここ数年、日本の若手女優さんは豊作で激戦状態ですね。

余談です。同じ日に『三度目の、正直』という映画を観たのですが、どちらも「記憶の上書き」と「独身中年医師と女性患者」というモチーフが出てきました。単なる偶然でしょうか。

(評価:★3)

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