[コメント] シラノ(2021/英=米=カナダ)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
エドモン・ロスタン作の戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」。実はこの話はおととしの映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい』を見るまで知りませんでした。あの映画は劇作家のロスタンが、いろんな困難を乗り越え、戯曲を書き上げるまでのお話でしたが、その映画を見たおかげで、この映画に興味がわいたのも事実。
そしてミュージカルだったとは。実はこの戯曲がすでにミュージカルにて何度も上映されていることも、この映画が舞台版が基になっていることも知りませんでした。この映画の、そして元の舞台の主演を務めるピーター・ディンクレイジが圧巻です。「身長132cm」という体躯ですが、チャーミングで、歌も歌えて、立ち回りもできて、とても澄んだ眼をしている。いろんな映画で見ていましたが、こんなに「かっこよく」見えたのは初めてでした。「シラノは、鼻が大きくなければ」という方もいますが、私は鼻の代わりの体躯だと思ってます。
舞台版のプロデューサーは、彼の奥様エリカ・シュミット。夫婦二人三脚の舞台、そして映画なんですね。そしてロクサーヌ役のヘイリー・ベネットも舞台版からの出演。舞台版も見たくなりましたよ。
あの「ささやき女将」のシーンは、前述の映画「…会いたい」の中でも似たような場面が出てくるので!あれは「お約束」なんでしょうね。
このロクサーヌは、少し傲慢ですね。そしてシラノに「仲良くして」「公爵の到着を遅らせて」「命を守って」。板挟みのシラノにとっては残酷な言葉。そして公爵が悪者になってしまっているが、彼も弄ばれた一人だ。
サントラも欲しいです。主演三人の歌う曲はどれも素敵ですが、いち推ししたいのは、戦場の場面で名もなき兵士三人が、愛する人に向けて歌う「♪Wherever I Fall」が泣けます。「この手紙を届けてくれ、そして泣かないでと伝えてほしい。どこで死んでも天国に行けるから…」。
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