[コメント] バブル(2022/日)
アクション場面の素晴らしさは特筆すべきものだ。これも劇半音楽との幸福なハーモニーとなってキャラの行動を大いに盛り上げている。だというのに為される饒舌な説明が、そこに表現される情念を軒並み退屈なものに貶めている。「絵で魅せる映画」と言っていいこの作品の場合、これはしなくていい自爆行為だ。
執拗に説明が為されるのは、これまで会話の魅力を買われた脚本家のプライドを賭けた悪あがきゆえだと思われる。だが、雄弁であるアクションに付随する話はすべて邪魔でしかなく、音楽と動きのみで見せてゆくほうがどんなに効果的か知れやしない。粋を狙った上滑りな会話も、俗っぽいキャラクターの媚態も要らないのだ。「人魚姫」のストーリーを逆になぞるアイディアは、話のキモと信じて脚本家が強調したいポイントなのだろうが、実際さりげなく描けぬならばすっぱり切るべき些事でしかない。ジュブナイルであることを深く考えすぎているのだろうが、理解できないものを楽しめるのは案外オトナばかりではないのだ。
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