[コメント] 男が爆発する(1959/日)
田舎者の本質をこんないい加減な連中のように描いて、舛田利雄は批判されなかったのか。生死の問題はあまりに軽く、いい大人が拳で語り合うのも安易な西部劇もどきの発露に過ぎない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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日活アクションを観ていると、柴田錬三郎とは死してなお読まれ続ける大作家とは信じられないほどの乱作ぶりなのに呆然とさせられる。これもやっつけ仕事としか思えない愚作だった。アラを探さなくとも勝手に浮かび上がってくる弱点。これは酷い。2点はかなり甘いが、怒っても詮ない無邪気さだから仕方がない。
それにしても白木マリのファンはこの扱いに腹を立てなかったのか。最初から出ずっぱりで陽気かつ勝気な村娘の代表を演じるかと思えば、彼女は売り出し中でまだ魅力に欠ける 浅丘ルリ子との恋の鞘当てに敗れ、呆気なく自殺した挙句、愛した裕次郎には「馬鹿な奴だ」と一蹴され、振り返ってももらえない。マッチョイズム天国の様相を呈するこの映画世界でも、この女の悲劇は語り尽くせない。俺が彼女だったら撮影ドタキャンしても腹の虫はおさまらないだろう。つくづくやるせない役柄だった。
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