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[コメント] 恋人までの距離〈ディスタンス〉(1995/米)

夜明けはさよならを意味し、同時に現実の世界へと舞い戻らねばならない。二人の高鳴る鼓動がずーっと響いてくる…この感覚は一体何だろう。巧妙すぎるリンクレイターの手腕に圧倒されてしまった。それでも評価を★4で留めたのは…→
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







続編の存在にある。公開当初に観ていたのなら、勿論続編の存在を知る由もないし、二人の行方を自分なりに想像できていたはずである…。それほど、彼らが再会することに重要な意味が込められているし、そんな意図をも伺わせる展開(セリフの数々)である。1年でも早く観ていれば…と何か悔しくて仕方が…ここは腹を括って★4

雲の上にいるような気分…に等しい二人の高揚感は、なぜか自分まで幸せな気分になってくるのだ。ベタベタなロマンスでもなく、(ちょっと運命的な出会い意外)特にドラマティックでもない。何か自然な、それでいて(大袈裟だが)常軌を逸脱していない展開は、それこそ自分とこの作品との距離感を最大限縮めてくれるのだ。

芝居に行くことを忘れてしまうほど、彼らには話さなければならないこと…正確には話したいことが沢山あったのだろうし、お互いを吸収し合いたかったのだろう。

朝がやってくると二人は再会を約束する。時間の無いあの状況で約束したのだから、本当に二人はあの直前まで二度と会わないことを決めていたのかもしれない。逆に言えなかった事が、あの状況が後押ししてくれたのか。そりゃ自分には全く見当が付かないが、きっとそれは知らなくてもいいこと。

別れた二人の車内での表情が印象的。微笑みを浮かべながら唇の舐めるジェシーと、一瞬だけ顔を緩めたあと眠りに付くセリーヌ…。素敵としか言い様の無いシーンであるし、この出会いが二人にとってどんなものであるか想像を膨らませてくれるシーンでもある。この辺は本当にうまく練られている。(他にもレストランでの電話シーンなんかも素敵すぎて思わずニヤニヤしてしまう自分が…)

…ああ、だらだらとレビューを書いていたら続編がすんげー気になってきたぞ…。

(評価:★4)

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