[コメント] ミッシェル・ド・モンテーニュのある話(2013/仏)
ストローブ史上もっとも爽やかな印象を残す好篇。モンテーニュ「実習について」の朗読。死を考察してプラトン「パイドン」と双璧だろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「エセー」第2巻第6章「実習について」、死についての考察。これ自体がとても面白い。
睡眠は死を教えてくれる。死を感じることはあり得ない。怖れるのは死が近づいて来ることだ。しかし、病気の状態は想像して怖れていたよりもずっと穏やかなものだ。
落馬の臨死体験が朗読される。命が唇の先にかかっていると感じた。光しか見えなかった。穏やかで、眠りに落ちるように感じた。臨終が近づく人の心は眠りにある。だから憐れむ必要はない。
胃に流れ込んだ血を吐き出すために、体が起きた。妻を馬車に乗せろと機械的に命じていた。苦痛はなかった。二三時間して意識が戻り、苦痛がやって来た。
死に慣れるには死に近づくしかない。ここ数年、私は自分を研究対象にしている。他人の誤りだけを見て作る掟は、仔牛につける縄のようなものだ。ソクラテスも自己について弟子に語らせた。
映像はモンテーニュの像が、いつもの木漏れ日の下で映される。この像がとても頼もしく見える。
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