[コメント] 聖衣(1953/米)
今見ても見応えのある、なかなか良く出来たコスチュームプレイだ。全体に黄色がかったルックの統一で、美しいし見事なものだが、同じ色調が続くので少々飽きるきらいはある。やはり、見応えの第一は美術装置だ。
リチャード・バートンが身に着けている鋼の甲冑や、革の上着なんかにも見とれてしまう。勿論、ジーン・シモンズの衣装にも。こゝでもシモンズはとても綺麗だ。また、アルフレッド・ニューマンの甘美かつ悲壮な音楽が頭から離れなくなる。短いフレーズが変奏され繰り返されるからだ。
脇役も豪華だが、ヴィクター・マチュアがもっと活躍するのかと思っていたのだが、格闘シーンもなく、弱々しい造型で驚いた。続編ではタイトルロールなので、本作では出し惜しみか。それもあって、何と云っても、カリギュラ役のジェイ・ロビンソンが面白い。儲け役だ。あと、『地球の静止する日』のマイケル・レニーが使途ペトロで目立つのと、『宇宙水爆戦』のジェフ・モローがローマの百人隊長役、というのが嬉しい。モローはバートンと剣で闘う見せ場があり、勿論、負けるのだが、負けた後の振る舞いの演出もいい。
#ゴルゴダの丘の直前、倒れているマチュアを介抱する女は、メエ・マーシュだ。
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