[コメント] トリとロキタ(2022/ベルギー=仏)
格差社会での移民問題、搾取問題を軸に、子ども(弱者)を道具のように使い捨て、教育の機会も取り上げ見捨てる大人をドキュメンタリータッチで描く。見る側はその大人たちを批判しながら、実は自分もその一人であることを痛感するのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
アフリカの母親から送金を無心されたり、トリを守らなくてはならないという使命感と幼さゆえの不安定な精神状態で度々パニック発作に襲われるロキタ。一方、年下ながら「姉」を助けようと大胆な行動にでるトリ。騙し合いの大人たちとの汚れ仕事を担う中で、嘘や強引なやり方も自然と身についてしまう悲しさ。本来の子どもが持つのびのびした楽しさとは無縁と思えるが、「歌」が二人の心の支えになっているのが救いだ。
無理強いされたり搾取されたりしながらも、心を通わせ信じあえる二人の、強くて弱い姿が悲しい。
ダルデンヌ兄弟はいつものようにBGMを排し、観客はその場に居合わせているようなカメラワークで臨場感を出している。レストランの厨房、施設のベッドの上、ロキタの仕事場。現実は映画よりも過酷なのだろうが、この現実に大人はどう向き合えというのか・・・。
(評価:)
投票
| このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。