カッコいいところは山田が全部持っていったように思う。もう一人強いてあげれば、悪役としての鈴木伸之か。吉沢亮は、やっぱりカッコよくない。また、磯村勇斗は本来大事な役だと思うが、プロットを複雑なのものにし、消化不良感を残す。

　さらに、消化不良ということだと、勿体ない使われ方が気になるキャラが多い。例えば、眞栄田郷敦が目立たない、なんてこともあるが、もっと酷いのは、間宮祥太朗と清水尋也で、カットされたシーンがあるとしか思えない。特に、清水尋也の出番は、全部カットの方が、スッキリする。そういう決断を下せないのは、ダメだと思う（色々しがらみもあるのかも知れないが）。あるいは、地下鉄ホームで背中を押した男についても、執着しなくても（スルーしても）良かったんじゃないか。

　あと、序盤の、走馬灯の中にいるという認識は面白かった。終盤になるにつれ、擬闘シーンには飽きてきた。もう早くプロットを前に進めて欲しいと思った。