[コメント] 叫び声(2021/日)
地方で老婆と暮らし養豚業に従事する男の7日間の労働と食事と睡眠が反復される。豚群の鳴声。激しい風切り音。太鼓の連打。強調された自然音とシンプルな劇伴。変わらないのか、変えられないのか。閉じられたような男(渡辺紘文)の日々に潜む鬱屈と怒りが滲む。
ミニマル映画にとって音響の重要性は言うまでもない。本作も男が秘めた苛立ちと怒りの表出として音の「強さ」が強調されるのだが、いささか一本調子に感じた。「強」と「弱」と「静」の繊細な表現があってこそ、男の思いが際立たのではないだろうか。例えばアピチャッポン・ウィーラセタクンやタル・ベーラやイェジー・スコリモフスキのように。そんなことを感じました。
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