[コメント] 地図にない海(2021/日)
新型コロナの蔓延で海に行けなくなった小学生の話しだ。いつもの夏なのに、いつもとは違う夏休み。そんな一日のルーティンが白黒映像で淡々と描かれる。夏の光景はやっぱりカラーで、白黒ならもっとコントラストの強い画調で観たいという欲求にかられていた。
そんな俗っぽい「夏の映像」に毒された私のステレオタイプな思いは、エンドクレジットの背景映像で見事にくつがえされる。夏の陽光の下ではじける子供たち。もう少し夏らしい夏に浸りたいという私のフラストレーションは、そのまま主人公の少女(久次璃子)の願望だったのだ。この夏、手にできなかった、あたりまえの日々の、あたりまえの幸福を渡辺紘文は最後に見せつける。
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