[コメント] ヒンターラント(2021/オーストリア=ルクセンブルク)
毒々しい悪夢感が魅力的。これからの映画の可能性を感じる。☆3.9点。
今年のNHK大河ドラマ「どうする家康」では壁面LEDを用いたバーチャルプロダクション(VP)を初めて導入し、時代劇製作に新たな地平を開いた。本作も同様の技術を用いたと思われる。禍々しい悪夢都市はこれ迄も『ロスト・チルドレン』('96/仏西)『ダークシティ』('98/米)『シン・シティ』('05/米)『インセプション』('10/米)等で描かれてきたが、本作の登場によって大規模なセットを用意とせずに幻想世界へと誘う作品が、今後更に生まれていく事になるだろう。カフカ作品等を是非映画化して頂きたい。
しかしあの悲惨な第一次大戦(後)が、この様なダークファンタジーで描かれる事になったのは、また何とも感慨深い(その時代に生きちゃいないが)。既に(とうとう)墺州の人々にとっても「歴史上の過去」になったのだという事だ。戊辰戦争は言うに及ばず、日本でも「探偵大杉栄の正月」なんてミステリが出ているが(『帝都物語』がとっくにあったか)、これからは更に「不謹慎な」物語が生まれる事だろう(複雑)。
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ツンデレのリヴ=リサ先生、格好イイです。
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