話自体がふざけた冒険活劇なので、物語のハードルが下がる。詰まりは『カムイの剣』('85年)(←私のお気に入り)なのだ。腹を立てても仕方が無い。

まず主人公の山崎賢人が佳い。イケメンで格好良いし、漫画的な「不死身の杉元」にしっかり見える。(キングダムシリーズはハマって無さそうなので観ていないのだが、『ジョジョ』('17年)も佳かった)

続いてヒロインの山田杏奈が可愛い。お転婆感と素朴さ・真面目さが見事に表現されており、アイヌ描写の未熟さをすっかりカバーしている。彼女を知らんのだが、恐らく実物より綺麗に撮れているのが佳い。(女優は銀幕でこそ輝くべきだ)

玉木 宏はもうひと皮剥けてもいいが、例えば伊藤英明等によく見られる残念感が無かったので合格。

勿論、森の熊さんとの格闘は『レヴェナント』('15/米)に遠く及ばないが、山犬モロの君モドキも悪くは無かったので、黒島結菜の様な次代の少女さえ発掘出来れば「もののけ姫」の実写化も出来るかも、と思わせてくれた。

続編に期待。それこそ『ジョジョ』(とか『BLEACH』('18年))にならない事を祈る。