[コメント] ネクスト・ドリーム ふたりで叶える夢(2020/米)
こゝのところの米英の音楽業界モノは、安定した面白さ。これも秀作だ。ワタクシ的には、かなり気に入った。まずは、主人公ダコタ・ジョンソンの声、表情、佇まいがとてもよく演出されている。
ダコタ・ジョンソン自身の、特に顔演技の映画センスの高さも感じさせて、陶酔し続けながら見た。それに、彼女以外の主要人物のタレント性にも瞠目する。大スターを演じるトレイシー・エリス・ロスは当然としても、ケルヴィン・ハリソンJr.のシンガーとしての才能には驚いてしまうではないか。2020年内に、『ルース・エドガー』『WAVES/ウェイブス』など、立て続けに出演作を見たが、こんなに唄えるとは、まったく知らなかった。それと、トレイシー・エリス・ロスの柔軟なユーモアあふれる演技も大したものだと思う。
プロット展開には、若干、スモールワールド(世間は狭い)的ご都合主義があるけれど、映画として全然OKのレベルだろう。というのは、伏線回収の面白さとして充分機能しているからだ。豪邸の装置としての見せ方や、自動車の対比、ジョンソンの嘘と二重生活、あるいは遅刻の繰り返し、その他、美術、小道具も上手く使われて、プロットの面白さは途切れない。撮影は『ブックスマート』のジェイソン・マコーミックで、全編に亘るダコタ・ジョンソンのチャーミングさを引き出しているのは、撮影の貢献も大きいだろう。太陽光のフレアをリングのように取り入れたカットも記憶に残る。
#近藤麻理恵の「こんまりメソッド(Spark Joy)」で洋服を整理する場面がある。
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