[コメント] STRANGERS(2023/日)
人は他者との関わりのなかで自我を意識し、その自我と他者とのかかわりに齟齬を感じたときに「ふり」をしている自分に気づく。幻影のような女(玄理)の代役として客の男と架空の関係を演じる直子(大西礼芳)の二重の自己否定は必然的に宙づりの自我を生む。
直子が自ら成りすましたstranger(である幻影の女)が直子の周りのstrangerを増幅さて「s」が付き“strangers”がうごめく気配のなかで直子自信もまたstrangerになるという自我喪失の旅。語り口は観念的にみえても、あくまでもヒッチコックの話法からハリウッド的な装飾を引き算したソリッドなエンターテインメント志向。
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