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[コメント] トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024/香港)

香港映画を担う作り手の、自分たちの物語
ペンクロフ

ルイス・クーサモ・ハンの寝所に侵入し、目覚めたサモハンにまず「手下を責めないでやれ」と諭す。漫画好きのサモ・ハンに、早売りのヤングアニマルを置いて去る。このへんで、この映画を完全に信用して身も心も預けました。

大物ルイス・クーや超大物サモ・ハンにはどうしたって目を奪われるが、彼らは後半で退場する。時代は移り世代は替わる。最終決戦は若者たち(まあそんなに若くもないけど)が担う。そうでなくてはならないよな。

ラストシーンの九龍城砦への慈しみは、香港映画へのそれであろう。香港映画を担う作り手の、自分たちの物語だ。すべては変わる。しかし変わらないものもある。これは祈りだ。オレも銀幕に祈るような気持ちになった。人類は香港映画を失ってはならない。

細部を褒めればキリがない映画なんだけど、ひとつだけ。主人公がAK-47を乱射するメチャ強い悪漢に近接戦を挑む。主人公がマガジンを抜き取って悪漢を無力化したと思った瞬間、悪漢はためらいなく薬室内に残った1発を主人公に向けて撃ち、危ないところで当たらない(闘いは続く)。このくだりが2秒か3秒くらい。香港映画は素晴らしい。

(評価:★4)

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