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[コメント] GAMA(2023/日)

戦下のガマに逃げ込んだ住民の顛末を語り部(松永光雄)が語る。淡々とした口調にある種の心地よいリズムが宿っている。昔話や伝説が伝承歌となって受け継がれるよに、80年近くを経た沖縄戦の記憶もまた“人の知恵”として時空を超えて受け継がれるのかもしれない。
ぽんしゅう

シャドウ(影)として画面に女(吉開菜央)が頻出する。この存在が“影”とういには意味ありげで(悪く言うと理屈っぽく)みえてしまい、映像詩のキーとして昇華しきれていな印象。戦争(暴力)の色が濃厚なガマを扱うには、過去の硬軟多彩な先達作品のメッセージを超えないもどかしさを感じました。

結局、映画の終盤近く、硬質で繊細な音の空間を突如切り裂くジェット機の爆音がすべてを語ってしまうのは作品として吉凶相交じる演出だと思いました。

(評価:★3)

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