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[コメント] 聖なるイチジクの種(2024/イラン=伊=米)

体制に隷属させられる権威主義(夫)を支えることが幸福だと疑わない盲従者(妻)の矛盾に気づきつつ意志と行動を高圧的に封じられる女(娘)たちというイラク社会の縮図が拳銃(暴力)とスマホ(情報)をめぐる家庭内攻防として(良くも悪くも図式的な)象徴劇として描かれる。
ぽんしゅう

3時間に及ぶ長尺のうち2時間半は(撮影の制約のためもあるのだろう)薄暗い室内劇と、ヒジャブ着用を巡る事件を発端とした街頭抗議デモ(2022年)の実写スマホ映像を駆使しながら濃密なサスペンス劇が続く。さて、このあまりにも直截的な体制批判劇は“現実”に対してどう決着をつけるのかと固唾を呑んでみていたらドラマは急転直下し唖然。唐突ともとれる終盤30分の映画ジャンル的飛躍は好悪の別れるところでは。

(評価:★3)

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