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[コメント] プリンス・オブ・ブロードウェイ(2008/米)

いわば、まがいものの米国民に甘んじる不法移民ラッキー(プリンス・アドゥ)は、まがいもののブランド品を糧に生計を立てる。彼のボスもまた警察の取り締まりに怯えるまがいもの市民だ。そんな彼らは彼らの“プリンス(王子)”を彼らの未来として引き受ける。
ぽんしゅう

まがいものたちの希望を託されたように“プリンス(王子)”と名付けられた子供たちが、いつの日かまがいものたちの希望を叶える日が訪れるだろうか。そんなショーン・ベイカーの祈るような思が伝わってくる。

しかし、本作の公開から10年を経ずして、不法移民の流入対を阻止する「国境の壁」の設置を訴えたドナルド・トランプの第一次政権が誕生する。その8年後の今年(2025年)、日本にも変な“風”が吹きはじめた。

ところで、ショーン・ベイカー監督の「嘔吐シーン」についてスターレット(2012)の感想で以下の一文を書きました。

〔引用〕 ・・今回「ショーン・ベイカー初期傑作選」(2025)という特集上映で長編第一作『フォー・レター・ワーズ』、第二作『テイクアウト』、そして第四作にあたる本作『スターレット』を観ることができました。それで気になったのですが、三作品すべてに“嘔吐シーン”がありました。とても偶然とは思えないのですが、このベイカーのこだわりは何なのでしょうか。気になったので記しておきます。(第三作『プリンス・オブ・ブロードウェイ』は未見です)。・・

本作『プリンス・オブ・ブロードウェイ』にも嘔吐シーンがありました。こうなると未見の『タンジェリン』(2015)は、どうなのか俄然気になってきます。『ANORA アノーラ』、『レッド・ロケット』、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』は観ているのですが“嘔吐”のことなど気にしていなかったのでまったく覚えていません。どなたか記憶のある方がいたら、ぜひ教えてください。

(評価:★4)

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