[コメント] 歪んだ関係(1965/日)
まわる扇風機。
その風が撫ぜる中年女の乾いた黒髪、弛んだ白い肌。妻の不貞に見入る産婦人科医のぎょろ目。詐欺師野郎の不自然にデカい鼻。人を欺くヴァンプ看護婦の不敵なツラと眼差し。
皆が皆不快な水玉の汗を額や頬に滲ませる中、ひとり売血男だけは血の涸れた体で(昭和39年の)東京の雑踏へと消えていく。
凝縮した画面が打ち続いていくモノクロ映画は、一編の宇宙のように見えてくる。モノクロームの陰影に蠢くエロスは、モノクロ映画だけの賜物。そこだけに具現し得るモノ。
(評価:)
投票
| このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。