笹原(三船敏郎)は怨みを晴らすべく愛孫トミと共に出奔を企てるが叶わない。笹原は江戸に訴えれば怨みが晴れると信じた。これも又組織に取り込まれた姿である。（とはいえ他にどうせよというのか）

如何に組織が良くあろうとも，全てはそこにいる人である，と喝破した人が嘗ていた。しかしその反面，そこにいる人の善い悪いではなく，組織そのものの存在が腐っている時，やはり世の不条理は払拭されないのだ。