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[コメント] 12モンキーズ(1995/米)

テリーギリアムの傑作SFラブストーリー。パズルのような複雑な展開と様々な謎。涙と笑いに満ちた絶望と希望のコントラストが強烈。
Myrath

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







●映画ラスト

ハッピーエンドだと解釈してみた。

ラストの機内シーン、

もし、あのおばさん科学者が未来から来た科学者ではなく、

事の全てもワクチン開発の方法も知らされた

1996年のおばさん科学者だったなら、

1996年の時点において世界は救われたことになる。

世界は救われ歴史は変わり、

少年コールが大人になってからタイムトラベルをする必要もなくなり、

空港で死ぬこともなくなる。

あの悪夢の未来世界は消滅する!

●キリスト教神学的側面

・クライマックスはクリスマス

・ジェームズコール=JC=Jesus Christ 救世主

世界を救うため命を捨てる。

空港で撃たれ腕を横に伸ばす姿は十字架刑。

・キャサリン=二人のマリア 娼婦マクダラのマリア+聖母マリア

娼婦に間違われる。コールに恋をする。それとは別にもうひとつ、

コールの子供時代をクリスマス直前に見つけた母性としての

キャサリンの眼差し。

・12モンキーズの若者達=12使徒

救済を実行するため自分の父親「神」を縛りつける。

この12弟子の行為が人の救済ではなく獣の救済だったのは

キリスト教会批判?(笑)

■疑問と謎

・最後の最後、少年コールの母親らしき人物の服はキャサリンの着ていた物に似ている

・キャサリンも最後まで「あなたをどこかで見た気がする」と言っている。

■名場面名演技

・二人とも鼻や口が血だらけなのに「普通に振舞って」と言うシーン。

・ラストで少年コールを見つけたときのキャサリン役マデリーン・ストウの表情の絶妙な変化。

 完全なる絶望から悲しみを含んだ希望への変化を台詞無しの一瞬の演技で表現。

・ブラピが好きだという女性と一緒に鑑賞したが、ブラピ出演に気が付いてなかった。

(評価:★5)

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