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[コメント] 「エロ事師たち」より 人類学入門(1966/日)

寄り過ぎず引き過ぎない、微妙なカメラの距離感が面白い。今村昌平の視点は一貫して観察者のそれであり、理解や共感よりとにかく「凄いものを見せられてる」という感覚を与えてくれる。特に、異様な凄味が漂う後半の展開には驚かされる。
太陽と戦慄

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







坂本スミ子の狂気の表現が凄まじい。インパクトでは『赤線地帯』のあのシーンに匹敵するものと思われる。ゲラゲラ笑いながら、針がブスブスに刺さった娘の写真を小沢昭一に見せつける!

小沢昭一の性的なだらしなさも、バイタリティと言えば聞こえはいいが、娘にまで手を出す節操のなさには「うわぁ・・・」となる。それでも露悪的な嫌らしさがなく、どこかあっけらかんとしているのが今村独特の感性なのか。

乱交パーティーのシーンなど、映像にも得体の知れない迫力があり、なんだか手に汗握る凄い映画だった。

(評価:★4)

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